顎の外科手術を伴う顎変形症の矯正治療
通称外科矯正と呼んでいます。上の顎と下の顎のギャップが大きくて、そのまま矯正治療を行った場合、歯に多大なダメージを受ける場合や、顔の見た目にコンプレックスを抱いている方には手術を併用した矯正治療を行うご提案をさせていただく場合がございます。
見た目のコンプレックスとして主なものは、
① 下の顎が出ている
 
② 下の顎が後ろに下がっている(出っ歯みたいに見える)
 
③ 顔が歪んでいる(顔面非対称)
等です
外科手術の前後の矯正歯科治療は、『顎口腔機能診断施設』で、健康保険の適用が可能です。
当院は、顎口腔機能診断施設の指定を受けていますので外科矯正の場合、保険が適用されますので、多くの方が3割負担です。
ただし、矯正治療費+手術にかかる費用や入院費を含めますと、だいたい70万から80万円ぐらいを見ておいた方がよろしいと思います。
当院の外科矯正の治療数は91人です。(実際に外科手術を行った人数、2009年12月現在)
当院の治療実績(外科手術を行った人数)
| 年 |
2003年 |
2004年 |
2005年 |
2006年 |
2007年 |
2008年 |
2009年 |
| 人数 |
8人 |
8人 |
6人 |
7人 |
10人 |
9人 |
12人 |
だいたいの治療手順は下のようになります。
Q&A
- たかだか歯並びを治すのに手術しないといけないの?
- お金はたくさんかかるの?
- 入院期間はどのくらい?
- この病院で手術するの?
- 痛いの?
- 手術を受けるうえでのデメリットは?
- リスクは?
たかだか歯並び治すのに手術しないといけないの?
『手術?はっ?何それ?』
初めて、外科矯正のお話をすると大体の方はこう思われます。
私も歯学部で勉強するまでは、こんな治療法があることを知りませんでした。
ですので、歯並び治すために手術を受けてくださいと言われても全然ピンとこないでしょうし、大げさ過ぎませんか?と思われても不思議ではありません。
それでも、外科手術という手段が出来ましたので、昔は、どうしても矯正治療だけでは良い結果にならない治療にもアプローチすることができるようになりました。
例えば、下顎前突という不正咬合を治すとしましょう。
下顎前突というのは、下の前歯が上の前歯より前にある状態を言います。
模式図で表すと左のようになります。
その場合の治療ですが、ものすごく簡単に書くと左のようになります。
上の前歯を前に出し(赤い→)、下の前歯を後ろに引っ込める (青い→)ということを行います。
それにより、正常の咬み合わせになります。
ところが、上の顎が小さい、もしくは下の顎が大きい場合、左のように上と下の前歯のギャップが大きくなります。
もちろん、この場合も、先ほどと同じようにして治療できる可能性もあります。
(事実、外科手術が確立されていないときは、こういう風に治療されていました)
しかし、この場合、歯の根っこにかなりの負担が掛かるようになります。このダメージは長年かけ蓄積されあるときに、歯がグラグラしたり、抜けたりするなどの症状が出てしまうことがあります。
また、ひどい状態ではないように見える方でも、
何とか正常を保とうと口の周りの組織が働いて、その結果、黄色い→のように、歯を押している場合もあります。この場合も歯にかかる負担はあります。
そういう場合、前歯の傾きを正常の傾きに治します。左の絵で言うと、最初が黒い線で手術前が赤い線になります。ですので、大抵の場合、矯正治療を始める前に比べて、手術の前の方がひどくなります。
正確な絵ではありませんのでイメージで捉えてください。
実際に手術をすると赤い線で骨を切り、黄色い→の方向に骨をずらします。
そうすると、前歯の部分がしっかりと正常になります。
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お金はたくさんかかるの?
外科手術を伴う矯正治療の場合、矯正治療も健康保険が適用されます。
ですので、3割負担の場合、矯正治療に関しては20万〜30万ぐらいだと思われます。
ただ、手術の代金も掛かりますので、2つあわすと60万〜70万ぐらいになると思います。
昔(1990年代中ごろまで)は、健康保険が適用されていませんでしたので、手術を伴う矯正治療も自費で治療を行っていました。そのときに比較すると値段は安くなっていると思います。
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入院期間は、どのくらい?
当院が提携している病院では約1週間から10日の入院となります。
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痛いの?
全身麻酔下で手術を行いますので、手術中痛みはありません。しかし、人工的に骨折を行いますので、その後1,2週間は腫れや痛みが伴うことがあります(個 人差があります)。
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この病院で手術するの?
いいえ、当院では手術は行っておりません。手術は提携の病院に依頼しています。
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手術を受ける上でのデメリットは?
①全身麻酔下で手術を受けなければいけません。
部分麻酔より体への負担は大きくなります。
②入院が必要です(1週間から10日)
全身麻酔下の手術であることと、手術後の管理をしっかりと行うため入院期間が1週間から10日間必要です。
③手術後、2週間は口があまり開きません。それからも、徐々に開くようになりますが、完全に開けられるまで時間がかかります。
話をすることは可能ですが、固いものなどは食べられないです。
④顔の形が少し変わります(メリットでもありますが)
下の顎が出ている、逆に引っ込んでいるなどを改善するために行う場合はメリットにもなります。少し丸顔にはなる傾向があります。
ただし、上顎の骨を動かしたときに、鼻の形が少し変わるなどの弊害もあります。
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